イタリアそば粉
イタリアにそば粉があるって本当でしょうか?本当なんです。名前はサラセン粉Grano saracenoといいます。スパーやマーケットで、袋入りで売られています。一般の家庭でもピゾケリPizzoccheriという料理に用いられます。不思議なことにこの料理だけが知られています。
最初になぜイタリアにそば粉があるかということから。
サラセン粉はシベリアやマンチュリアが原産地で、10世紀ころ中国から西欧にもたらされました。その経路は二つの説があって、一つはトルコ、ギリシャを経てヨーロッパに入ってきた。その証拠に、サラセン粉あるいはトルコ粉といいます。二つ目の説は、北ヨーロッパに移住してきたモンゴル系の人達がポーランドやドイツにサラセン粉をもたらした。この二つの説は両方とも正しいと考えられています。サラセン粉の産地はアルプスの傾斜地で、イタリアではスイス国境のValtellina地方が17世紀頃から耕作されています。ピゾケリもここの郷土料理です。
ということで、イタリアのそば粉、サラセン粉でつくるピゾケリは、サラセン粉を練り、平らに伸ばして、きしめんのように平らに切ります。そばと同じように短くぽそぽそです。別の鍋に、キャベツ(ちじれの)をざっくり切ってゆで、そこに平らに切ったサラセン粉のきしめんを入れ、塩で一緒にゆでます。ゆであがったら、お湯を捨てて出来上がりです。ゆでキャベツと一緒に食べるイタリアそばは不思議とサラセンの味がします。